温かみのある路地裏の駄菓子屋。幡ヶ谷「フレンドショップ・ひまわり」

昭和56年創業の「フレンドショップ・ひまわり」は、長きにわたって、幡ヶ谷エリアの多くの子どもたちが通う駄菓子屋さんです。

幡ヶ谷駅北口から1本目の道を入っていき、まっすぐ進んでいくと右手側にひっそりと佇ずんでいます。
初めて訪れたにも関わらず、どこか懐かしさを感じる建物。

緑のかわいらしいドアの向こうには…

店内に入ると、昔懐かしの駄菓子たちがいっぱい。
駄菓子の定番商品をおさえつつ、豊富なラインナップにワクワクが止まりません!!!

ヨーブルや10円ガム、あんず棒、甘いか太郎、どこもこれも懐かしの品々。
もちもち君の種類の多さにもびっくりしました。

竹串にささった味付きのいかは、バラ売りされています。

今では、「お酒のおつまみになりそう…」と思いながらも、幼少時代は手にとる機会が少なかったかもしれません。
ポットの中から自分でとる、という買い方はとても珍しいですよね。
なんてことのないことかもしれませんが、買い方ひとつも楽しいものだなと感じます。

値上がりが話題にもなった、「うまい棒」もひまわりでは今でも10円。

「計算が面倒になるから、そのままにしているのよ~。」と話す、店主の酒井さん。
酒井さんのやさしい雰囲気から、値上げしないのは計算が面倒だからという理由だけではない気がします。

店内入って正面に小さな冷蔵庫があります。開いてみると、冷やされたゼリーやすももが入っています。

冷やすとさらにおいしいですよね~、このゼリー!
ここにも、ちょっとしたやさしさを感じました♪

知っている方も多いはず、どれが出るかお楽しみの糸引き飴!

さまざまなサイズの飴に紐が付いて束となっていて、その中から大きいサイズや好みの味の飴を狙って1本選ぶ。みんな1番大きいのを狙って引きます。
ゲーム感覚で楽しめる糸引き飴も10円と良心的な値段。

ひまわりの始まりは、駄菓子じゃない?

駄菓子のラインナップも豊富ですが、店先や店内にはおもちゃや文房具もたくさんあります。
自宅の隣に物置を建てたところ、前の道が駅に続く道に工事され、人通りも増えたのがきっかけでお店をスタートしたそうです。当初は、手作りのペーパークラフトや人形を作って販売するファンシーショップを開業。そのファンシーショップの一角に駄菓子を置くようになったところ、駄菓子がお客さんに喜ばれ人気に。
数年経つ頃には、ラインナップが増え続け、結果的に駄菓子がメインになったのだそう。
陳列棚には、昔ながらのおもちゃやアンティークな小物たちが駄菓子と一緒に並んでいます。

ビー玉、ベーゴマ、竹とんぼ、紙ふうせん、羽子板など、昔ながらの遊びを楽しめるもがたくさんあります。
今の時代、昔ながらの遊び道具を見る機会も少ないと思うので、見る・知ることが出来るの場になっている駄菓子屋さんは、子どもたちにとって新鮮で良き場所だなと思います。

大切な時間が守られている、貴重な駄菓子屋さん

かわいらしい緑のドアの店内側には、守って欲しいことがただ一つ書いてあります。

  • 食べたあとのゴミは必ずゴミ箱へ捨てる事 出来ない人には売りません

「選んで、買って、食べる」一連の過程を楽しみながらできるとても大切な時間だなと感じます。
買い物の楽しさを知り、限られたお金の中でのやりくりによって、モノや喜びを得るということを学ぶ。

入れ替わり立ち替わり、近所の常連のお子さんが入って来て、店主とやりとりしながらお店で買い物を楽しむ姿を見て、自分も幼少時代に近所の駄菓子屋さんにお金を握りしめて買いに行ったことを思い出しました。

常連のお子さんたちは、礼儀がよく店主の体調を気遣う子言葉をかけている子もいて、とてもやさしい時間が流れていました。

フレンドショップ・ひまわりは、子どもだけでなく、大人も童心に返って良い時間を過ごすことができる駄菓子屋さんです。

店主の酒井さんの穏やかでやさしい雰囲気が子どもたちを包みこみ、やりとりを見ているだけで心が癒されました。

駄菓子の懐かしさを感じるだけでなはく、買い物を楽しく感じた幼少時代の気持ちを思い出させてくれます。

これからも長く続いて欲しいお店の一つです。緑のドアを目印に路地裏を散歩しながら、見つけてくださいね♪

フレンドショップ・ひまわり
住所:東京都渋谷区幡ヶ谷2-8-3
アクセス:京王新線「幡ヶ谷駅」北口から徒歩約2分
営業時間:月曜日~土曜日10:00~18:30
日曜日10:00~17:30
定休日:不定休

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。