京王新線・幡ヶ谷駅から徒歩1分ほど。2025年6月にオープンしたばかりのベーカリーBread Ship(ブレッドシップ)は、駒場東大前の名店ル・ルソールで製造責任者を務めた店主が手がける注目の一軒です。
街に寄り添いながら、日常にちょっとした贅沢を添えてくれるパン屋さん。実食レビューを交えつつ、その魅力をお届けします。
幡ヶ谷駅からすぐ、日常の“小さな贅沢”に出会える場所
幡ヶ谷駅南口を出て、駅を背にして南に数十秒歩くと、右手にBread Shipの店舗が現れます。白と濃紺のバイカラーの外壁に、ゴールドの店名が印象的。
街に溶け込みながらも通りを歩く人の目を引く、洗練された佇まいです。

扉を開けると、明るく清潔感のある店内が広がります。空間はコンパクトながらもすっきりと整っていて、ショーケースには美しく焼き上がったパンが丁寧に並べられていました。
並ぶパンの表情から、職人のこだわりがしっかり伝わってきます。

街にパンを届ける、船のようなベーカリー

Bread Shipの店主は、製パン専門学校を卒業後、ル・ルソールで経験を積み、製造責任者まで務めた実力派。フランスでの研修経験もあり、王道のバゲットやクロワッサンから惣菜系まで、幅広いラインナップを手がけています。
店名の“Ship(船)”には、「フランスやイタリアといった国に縛られず、さまざまな国の季節の味を届けたい」という思いが込められているそう。子どもにも覚えやすく、親しみを持ってもらえるようにと名付けたそうです。

幡ヶ谷を出店地に選んだ理由も素敵でした。店主自身がこの街に5年暮らしていた経験があり、「この街の空気感や人の感じを知っていたから、お店を出すイメージが自然に湧いた」と話してくれました。他の街とも比べてみたけれど、やっぱり幡ヶ谷が一番しっくりきた、と笑顔で語っていたのが印象的です。
おすすめ商品は? 店頭で迷ったらこの3つ
お店の方に「おすすめを教えてください」と尋ねると、真っ先に名前が挙がったのが次の3品。
- クロワッサン(370円)
- パンオショコラ(390円)
- パンドミ(390円)


どれも見た目からして丁寧な仕事が伝わってくるパンたち。バターの香りや層の美しさにこだわったクロワッサン、リッチな味わいのパンオショコラ、そしてふんわりしっとり、日常使いにもぴったりなパンドミ。
店頭で迷ったら、まずこの3つから選んでみてはいかがでしょうか。
実食レビュー:Bread Shipの看板パン、クロワッサン

今回いただいたのは、クロワッサン(370円)。持った瞬間に感じる軽さと層の繊細さ。一口かじると、サクッとした食感とともに、バターの香りがふわっと広がります。噛みしめるほどに、生地そのものの旨みをしっかり感じられる味わいです。

見た目の美しさ、口に入れたときのバランス、食べ終わったあとの余韻まで。まさに、日常のなかでちょっと気分を上げたい時にぴったりの一品です。
日常に少しのご褒美を。暮らしに寄り添うパン屋さん
Bread Shipのパンは、“ちょっと贅沢”を感じさせてくれるけれど、決して気取ったところはありません。パンを通して、ほんの少し日常が豊かになる。そんな「暮らしに寄り添うパン屋さん」です。
オープンして間もないながら、すでにお客さんの絶えない人気店に。近所に住む人、通勤帰りの人、週末の朝にパンを買いにくる人——それぞれの生活のなかで、そっと寄り添う場所になっているのが伝わってきます。
ふだんの朝食に。誰かと過ごす週末のランチに。ちょっと気分を上向きにしたいときに。幡ヶ谷に暮らす人も、訪れる人も、この街角のパン屋で“小さな楽しみ”を見つけてみてはいかがでしょうか。
Bread Ship
住所:東京都渋谷区幡ヶ谷1-33-3 田中ビル1F
アクセス:京王新線「幡ヶ谷駅」南口から徒歩約1分
連絡先:03-6681-5820
営業時間:11:00〜19:00
定休日:火、水曜日
駐車場:なし